バイトの労働条件

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藤沢周平 「獄医立花登手控え」全4巻 の読書感想。

藤沢周平 「獄医立花登手控え」全4巻 講談社文庫物語設定は江戸中期、蘭学が盛んになりだした頃。小伝馬町牢屋敷の獄医(牢医者)を叔父の代わりに務め始める青年が主人公。叔父は田舎で天才と謳われたが、今じゃ町医者の飲んだくれで、人使いの荒い妻と放埓な娘がいる。そんな町医者一家に居候してきた青年だが、ただ飯は喰わせないと、牢医者として泊り込みさせられたり、代診したり、庭掃除から薪割りまで大忙し。ブツブツ言...

藤沢周平 「密謀」上下 の読書感想。

藤沢周平 「密謀」上下 新潮文庫上杉謙信の後継者、上杉景勝と寵臣の直江兼続。この二人の豊臣勃興期から関ヶ原敗戦までを描く。戦国時代小説といえば、信長秀吉家康だが、信玄謙信早雲元就だってある。ただし、謙信以後の景勝&兼続は珍しく、最近の慶次郎&兼続の人気もあるが、今から三十年前に周平が書いたことを考えれば貴重な一冊。初期の作品か?と思うほど流れがカクカクしている。史実に基づいたストーリーと仮想の忍者...

藤沢周平 「風の果て」上下 の読書感想。

 藤沢周平 「風の果て」上下 文春文庫周平作品の中でも、これは素晴らしい秀作。上下二巻の長編だが、久々に徹夜してしまった。十万石余りの東国の中規模藩。主人公は百石余の下士の次男坊。剣術に励み、不毛の台地を開拓する夢見る青春が過ぎ、婿養子に納まってゆく。終盤では、異国の黒船が現れる描写が、チラと出たり、田沼政治から白河公の松平に、幕閣が変転する流れなども出るので、時代は、江戸中期から後期の始め辺りか...

藤沢周平 「花のあと」 の読書感想。

藤沢周平  「花のあと」  文春文庫まさに「珠玉の短編集」と呼ぶに相応しい、短編7篇。隠居盗賊、尼さん、酌婦、強盗殺人捕り物、売れる前後の安藤広重、市井もの、武家ものとバラエティに富んでいる。読む短編ごとに江戸時代の違う側面が現れて、次はどんな話かな?と読むことをやめれなかった。特に表題作にもなっている「花のあと」。前半は、これが表題作になるほどなの?他の短編よりは若干長いからなの?と思って読んで...

藤沢周平  「海鳴り」 上下  の読書感想。

    藤沢周平  「海鳴り」上下   文春文庫上巻前半では、「こりゃ藤沢作品としては中の下だな・・・」と早合点してしまった。ところがどうだろう、上巻中途から読む手が止まらない。もうちょっと読もう、もうちょっとだけ・・・と読む手が止められないのだ。しかも私としては滅多にしない、結末が知りたいばかりに飛ばし読みまでしてしまった。もちろんキッチリと、そのあと全ページを読み直したのだが、これは楽しい読書...

藤沢周平  「龍を見た男」  の読書感想。

  藤沢周平  「龍を見た男」   新潮文庫1983年(著者56歳)、初版。9編からなる短編集、うち8編が町人ものだが、「切腹」だけが武家もの。アマゾン批評を確認したら「星4つ」が多いけど、藤沢作品としては中の下。一編一編はそこそこ読ませるが、どんどん次が読みたい、という程の面白さでもない。藤沢作品はほとんどが素晴らしいし、本書だって十分素晴らしいが、彼の作品ベストテンを挙げようとなったら、まず本書は挙...

藤沢周平  「ささやく河」  の読書感想。

藤沢周平  「ささやく河」  新潮文庫彫師伊之助捕物覚えシリーズ第三弾(最終話)。このシリーズは第1話が一番面白く、第2話は駄作。そして本編第3話は秀作、といったところか。さすがに第3話ともなってくると、「前作読まなくても愉しめるよ」なんて嘘は言えないが、前2作を読んだ上で本編を読んだ方が、主人公伊之助の境遇やしがらみまで味わえて尚よろしい。元岡っ引きの伊之助は捕物にのめり込むうちに家庭をないがし...

藤沢周平  「驟り雨」  の読書感想。

藤沢周平著  「驟り雨」  新潮文庫表題作ほか人情市井もの短篇10編。ネット界での感想は頗る良好でして、これほど大絶賛するほどなのか?と、云うのが私の感想。藤沢の市井モノは、素晴らしいとしか言えないのか?約300ページの人情もの、どの短編もまあまあの出来で、十分藤沢モノを楽しめるんですが、彼の代表作だとか、彼の中で一番好きです、なんてちょっと言い過ぎじゃぁねぇか?まずは表題作「驟り雨」悪人が盗みを...

藤沢周平  『橋ものがたり』  の読書感想。

藤沢周平  『橋ものがたり』  新潮文庫江戸の様々な「橋」を舞台に、庶民の悲喜こもごもを描いた市井モノの傑作。全十篇、約330ページなので、一篇一篇が読み易く、それでいて心憎いドラマがこれでもかと詰め込まれている。十篇のどれかには必ず涙腺を攻撃される作品が、あなたにもあるはず。新幹線で数時間、必ず退屈しないで過ごしたい、なんて人に最適な一冊。わたくしお得意な「ケチ」を強いてつけるとするならば、この...

藤沢周平  『春秋山伏記』  の読書感想。

藤沢周平  『春秋山伏記』  新潮文庫この本は中学生の頃に「読みたい」と思ったのに、今まで読み損なってきました。と云いますのは、この本のブックカバーにあるあらすじのせい。  ~以下抜粋~  年若い里山伏と村びとの織りなすユーモラスで  エロティックな人間模様のうちに...  この紹介文の「エロティックな人間模様」という箇所にどうも意識し過ぎてしまい、中学生だった私は手が引けた。今回ようやく当時の自...

藤沢周平 『消えた女』 の読書感想。

藤沢周平  『消えた女』  新潮文庫読書と云うのは読めば読むほど果てしなく広がるもので、読みたい作家や作品がどんどん膨らんでいく。だから大好きな作家もどんどん増えていって、読みたいのに読む順番が間遠くなっていく。  そんな残念な作家の一人が今回の藤沢周平。前回読んだのが半年ほど前の「たそがれ清兵衛」  「たそがれ清兵衛」の感想はコチラ。http://www16.tok2.com/home/randokudt/doku3/doku53.htmlあんなに...

藤沢周平 「たそがれ清兵衛」 の読書感想。

藤沢周平  「たそがれ清兵衛」  新潮文庫数年前に映画で話題になりましたよね。今頃読んでるのは間抜けですが、いいんです。こういう人も世の中にはいるから、人生面白いんです。読んでみて解ったんですが、本書収録の「たそがれ清兵衛」と「祝い人助八」を混ぜ込ぜにしたのが映画のシナリオになってるんです。たしかに「たそがれ清兵衛」原作どおりでは恋愛が絡みませんし、「祝い人助八」だけだと題名がインパクト悪すぎです...
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