バイトの労働条件

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東直己 「疾走」上下 の読書感想。

東直己 「疾走」上下 ハルキ文庫夏旅で読んだ、もう一冊。こちらは大正解の面白いアクション・ミステリーだった。あずまファンなら大好きな、榊原健三シリーズ第3弾。「フリージア」「残光」と続く、元殺し屋。今は山奥で木彫り人形を作って、自給自足の隠遁生活。この主人公榊原さんは、五十代の高倉健を想定したような孤独なナイスガイ。殺人マシーンでそのアクション・シーンは鳥肌モノ。若き日の榊原さんは、組のヒット・マ...

東直己 「さらば愛しき女と男よ」 の読書感想。

東直己 「さらば愛しき女と男よ」 光文社文庫北海道新聞に掲載されたエッセイ集。私は東直己の大ファンで、彼の著作を全部読もうと揃えており、年代順にあたってるんで本書を読んだのですが、まあ面白くなかったこと。酒場における著者の交遊録なわけですが、こんな出会いや友人との関わりが、酒飲みには大切なのでしょう。私も酒が好きでして、酒場も好きですが、バーやクラブに行った事が無い。と云うのも、酒場の料理も好きな...

東直己 「熾火」 の読書感想。

東直己 「熾火」 ハルキ文庫畝原探偵シリーズ第4作。前3作を読んでいなくとも、本作だけでも愉しめる構成となっているが、シリーズ最高のクライマックスが、終盤用意されているので、やっぱり、前3作を読んでから本作に挑んで貰いたい。また、それだけの意義はある、心にズシンとくる作品。毎度のように、しがない探偵稼業をこなしている中、思わぬ事件に巻き込まれてしまう。そこへお互い憎からず思っている女性が、事件の核...

東直己 「立ちすくむとき」 の読書感想。

東直己 「立ちすくむとき」 ハルキ文庫二百ページに24の短編が詰まった、連作短編集。一編十ページも満たないわけで、どれもこれも物足りない。数ページの中でも、キラリと光る掌編を書ける作家もいるが、東は短編より長編で生きる作家だ。上記が感想の全てですが、東の大ファンなので、もう少し蛇足を連ねます。例えば、未読の作家で、少し関心があるとき。いきなり全十巻の大シリーズものなんて、いくら話題でも手を出しづら...

東直己  「酔っ払いは二度ベルを鳴らす」  の読書感想。

東直己  「酔っ払いは二度ベルを鳴らす」  光文社文庫「ススキノ探偵シリーズ」が映画化されました!長らく東直己を応援してきた者にとっては、ようやく彼もメジャーかもと嬉しいです。この映画主役が嫌いで、北海道出身の中堅俳優と言えば彼が浮かんだのでしょうが、あいつが主役なら観たくない、というのが本音です。東直己以外のファンを映画に呼び込もうとしてんだろうけど、東の作風とあいつの芸風は違うでしょう?ちなみ...

東直己  「古傷」  の読書感想。

東直己  「古傷」  光文社文庫2004年11月初版。表紙には「文庫書下ろし長編ハードボイルド」とありますが、分量は212ページと長編とは言い難いし、何と言っても全くハードボイルドでない!法間と書いてノリマと読む探偵が主人公。法間はホウカンとも読むように、この探偵、幇間よろしく追従やおべんちゃら満載の。人を見るとむずむずとおべんちゃらが言いたくなる性質のようで、文の3分の1くらいは法間のおべんちゃら。アン...

東直己  「悲鳴」  の読書感想。

東直己  「悲鳴」  ハルキ文庫 六百ページを超える大長編ハードボイルド、しかし読み進めるに従って残ページが減っていくのが愛おしい。目茶目茶面白いミステリを読んでいる時だけ味わえる、「いつまでもこの世界を堪能していたい」という独特の欲求。長編でここまで読者を喜ばせるとは、本当に私と東直己の相性はいい。ミステリ作家で新刊チェックしているのは、この東直己と黒川博行、奥田英朗あたり。本書は私にとって十冊...

東直己  「フリージア」  の読書感想。

  東直己  「フリージア」   ハルキ文庫面白くてならない。今年最大の収穫物、これを読んで来なかった人生を後悔!去年の春、同著「残光」を読んで、いたく感動した。ところがこの「残光」、続編ものだった。続編とは言え独立した話になっており、どうにか「残光」だけでもストーリーは把握でき、十二分に堪能できるのだが、それだけに余計前作の内容が気になった。前作と云うのが本書「フリージア」。一から十まで至れり尽...

東直己  「ススキノ、ハーフボイルド」  の読書感想。

東直己  「ススキノ、ハーフボイルド」   双葉文庫毎度何を読んでも面白く、大好きな作家の一人である東直己。しかし、これは駄作。あづまファンの多くも、きっと違和感や落胆を感じた作品だろう。ただし本作は著者の他2作品と作品背景がリンクする力作だそう。ススキノ探偵シリーズ「駆けてきた少女」とは角度を異にしつつ同事件を追っているそうだし、私立探偵畝原シリーズ「熾火」とも繋がるそうだ。あづまファンとしては...

東直巳  「残光」  の読書感想。

東直巳  「残光」  ハルキ文庫これ、ものすご面白かった。久々に寝る間も惜しんで、読んで読んで読み続けた。こういうのに当たるから、読書ってやめられない。何十冊に一冊だけど、たまらなくハマル本が来る。最後は風呂に漬かりながら、のぼせ上がりそうになりつつ読了。実は「フリージア」という本の続編だそうで、これを読んでいない。だからいきなりこれを読んでも楽しめましたよ!という実証になったわけですが、ときどき...

東直己  『流れる砂』  の読書感想。

東直己  『流れる砂』  ハルキ文庫この作品を面白くなかった、とネットで書かかれているのは見たことない。そんれなのに、人それぞれの感想はあろうが、東直巳は未だに圧倒的人気作家とまではなれきれていない。ナゼだか不思議だが、本書は六百ページ超あるため、手に取る人が少なくなっていることは想像できる。しかし、これを読み始めたら、面白いのなんの、すっかり東ワールドに浸ってしまう。私立探偵畝原シリーズ第二弾。...

東直巳  『待っていた女・渇き』  の読書感想。

東直巳  『待っていた女・渇き』  ハルキ文庫「待っていた女」は超短編で27ページ、「渇き」が大長編457ページというヘンテコな組み合わせ。と云うのも、前者は後者へのエピローグ的な序章の役割を担っており、二作で一つの作品となっているから。よって、本書は「渇き」と題すべき作品と言えるが、一体どこが「渇き」なのか?ハードボイルド作品としては王道な、主人公の職業が私立探偵。彼はもともと北海道の地元新聞社...

東直巳  『札幌刑務所4泊5日』 の読書感想。

東直巳  『札幌刑務所4泊5日』  光文社文庫東直巳は昨年知りまして、これが4冊目の読書なんですが、本書は著者不遇の時期に書かれた模様。俗に云う「しがないライター」時代に、ネタになる事だったらなんでもする、みたいな勢いで刑務所突撃レポートが本書。  私の読む前の想像では、言われも無い冤罪で刑務所(もしくは留置所)にブチコマレタのが「4泊5日」。ところがそうではなく、原チャリで制限速度オーバーになっ...

東直己  『沈黙の橋』 の読書感想。

東直己  『沈黙の橋』  ハルキ文庫東直己(あずまなおみ)を読んだこと無い人って、可哀想だね。そんなことが堂々と言えるほど、この人の作品にハズレ無し。本書も楽しみに読み始めた以上に、あっという間に読み切った一冊。  朝鮮半島は北と南に分断されて久しいが、日本だってあの終戦間際のどさくさでそんな事があったっておかしくなかった。もし日本が、日本が日本民主主義共和国(北日本)と日本共和国(南日本)に分断...

東直己 「探偵くるみ嬢の事件簿」 の読書感想。

東直己  「探偵くるみ嬢の事件簿」  光文社文庫      格調高きこのメルマガ読書感想では、大変珍しいお色気ありの探偵もの。東直己の「逆襲」が大変面白かったので、数冊買っておいたうちの1冊が本書だが、ナゼこの書から読み始めたのかは、私にも分からない。  全7編からなる探偵ものですが、そのヒロインくるみは風俗嬢。舞台も北海道の架空の不夜城都市で、くるみが訳あってこの街にやって来る所から物語りは始ま...

東直己(あずま・なおみ) 「逆襲」 の読書感想。

東直己(あずま・なおみ) 「逆襲」  光文社文庫愛読している「日刊」メルマガに「なんでも読書」という書評メルマガがある。同じ読書好きから見ても、日刊で書評メルマガを発行し続けるというのは偉業だ。真に凄いのはその読書内容であり、ミステリ・歴史・文学とジャンルは縦横無尽。書評は本を愛する人の眼差しを持ちつつ、時には辛辣。辛口コメントも時には炸裂し、何でもかんでも褒め称えるものではない。  私は歴史もの...
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