バイトの労働条件

スポンサーサイト

別冊宝島編集部編  『伝染る「怖い話」』  の読書感想。

別冊宝島編集部編  『伝染る「怖い話」』  宝島社文庫都市伝説やバラバラ事件といったノンフィクションな徹底解剖はいいが、くだらないお化け幽霊話までネタの振幅が幅広い編集本。四百ページに渡るボリゥムで、半分ほどは面白い。お化けや幽霊にも興味がある人は、読むに耐えられる一冊かな。別冊宝島編集部編の文庫は結構出ていて、このまえ「日本タブー事件史」を読み、大いに楽しめたので早速これを読んでみたが遺憾なぁ。...

ゴールディング  『蝿の王』  の読書感想。

ゴールディング  『蝿の王』  新潮文庫少年のころ、「十五少年漂流記」に憬れた。突然のドラマティックな展開に少年たちは翻弄されつつ、助け合って成長してゆく。無人島で力を合わせて、一つ一つ困難に立ち向かう。滅法、興奮した。同じく私が小学生のころ、あの「ガンダム」が大ブレイク。「アムロ、行きまぁす!」とか言って、走ってた。あほだ。なのガンダムがあそこまで受け入れられたのは、やはり一つの「少年漂流記」だ...

藤沢周平  『春秋山伏記』  の読書感想。

藤沢周平  『春秋山伏記』  新潮文庫この本は中学生の頃に「読みたい」と思ったのに、今まで読み損なってきました。と云いますのは、この本のブックカバーにあるあらすじのせい。  ~以下抜粋~  年若い里山伏と村びとの織りなすユーモラスで  エロティックな人間模様のうちに...  この紹介文の「エロティックな人間模様」という箇所にどうも意識し過ぎてしまい、中学生だった私は手が引けた。今回ようやく当時の自...

東直巳  『待っていた女・渇き』  の読書感想。

東直巳  『待っていた女・渇き』  ハルキ文庫「待っていた女」は超短編で27ページ、「渇き」が大長編457ページというヘンテコな組み合わせ。と云うのも、前者は後者へのエピローグ的な序章の役割を担っており、二作で一つの作品となっているから。よって、本書は「渇き」と題すべき作品と言えるが、一体どこが「渇き」なのか?ハードボイルド作品としては王道な、主人公の職業が私立探偵。彼はもともと北海道の地元新聞社...

奥田英朗  『マドンナ』  の読書感想。

奥田英朗  『マドンナ』  講談社文庫久々の新刊本です。(※2006年1月に書いたモノです)しかし文庫本、かつ古本にて入手です。12月に書店で並んだと思うので、読んで速攻で古本売却した人がいるんだね。そのお陰で、半値以下で同書を読めた私がいるのだけど。こう考えると、古本って罪だなぁ。私のこのメルマガを読んで、どれだけの人が実際「その本読んでみたい」と思うのか怪しいが、一人でもそう思ってもらえたら幸...

永岡慶之助  『会津藩始末記』  の読書感想。

永岡慶之助  『会津藩始末記』  中公文庫思いっきり会津贔屓の、会津大応援な一冊。会津はかわいそう、会津は嵌められた、会津は悪く無い!といった著者の想いが行間から滲み出まくっていて、読んでいてつらかったよ。幕末維新期の会津藩は、京都守護職や新撰組預かり、果ては白虎隊など、悲劇不運の連続で実にドラマチック。本書の題名に「始末記」副題には「敗者の明治維新」とあるので、てっきり明治維新後の会津藩の艱難辛...

最近読んだ本の感想。その5

● 本体HP 更新しました。田辺聖子  「セピア色の映画館」 の読書感想。http://www16.tok2.com/home/randokudt/doku13/doku252.html坂井榮八郎  「ドイツ史10講」 の読書感想。http://www16.tok2.com/home/randokudt/doku13/doku253.html岡崎昴裕  「債権回収の現場」 の読書感想。http://www16.tok2.com/home/randokudt/doku13/doku254.html高野澄  「「もしも・・・」の日本戦国史」 の読書感想。http://www16.tok2...

光原百合  『十八の夏』  の読書感想。

光原百合  『十八の夏』  双葉文庫多くの本を発行後数年経ってから読んでいるのですが、本書も今ごろ読んでしまったことを後悔するくらい、イイ本。表題作「十八の夏」ほか、「ささやかな奇跡」「兄貴の純情」「イノセント・デイズ」と中編4作収録。こうやって感想を書こうとして、そのどれもが甲乙つけがたく、良かった良かったとしか表現できない自分が悲しくなってくる。「十八の夏」は浪人生になった少年が、春の堤で美し...

別冊宝島編集部編  『日本タブー事件史』  の読書感想。

別冊宝島編集部編  『日本タブー事件史』  宝島社文庫私は基本的には、古本ばっかりである。ああも百五円で買いまくれると、六百円も七百円も文庫本に出すのがバカバカしくなってしまう。これじゃぁ出版界のために、ひいては文学のためには良く無いと、認識はしているんだが、私のような貧乏人くらい見逃してよ、と甘く考えてしまう。そんな私でも、たまには一般書店で新刊本を物色したりはする。最新は何が売れてるのかな、と...

小林信彦  『裏表忠臣蔵』  の読書感想。

小林信彦  『裏表忠臣蔵』  新潮文庫この本が書かれたのは、今から十七年前とあるから、平成元年か。(※2005年12月に書いたモノです)今となってはよくある「表からも裏からも考察してみた忠臣蔵」なんだが、当時としては結構頑張った作品みたい。今ではもうすっかり通説にさへなりかかっている、浅野内匠頭の精神病説。内匠頭が吉良上野介へ斬りつけたのは、積もりに積もった怨念ではなく、慢性の頭痛偏頭痛へ加えて歌...

大野由美子編  『江戸の悲恋』  の読書感想。

大野由美子編  『江戸の悲恋』  徳間文庫池波正太郎  「不忍池暮色」北原亞以子  「橋を渡って」佐藤雅美   「耐える女」澤田ふじ子  「水の蛍」南條範夫   「ただ一度、一度だけ」泡坂妻夫   「新道の女」宇江佐真理  「因果堀」南原幹雄   「雨の道行坂」白石一郎   「出会茶屋」永井路子   「母子かづら」本書にて幾人かの初読みがあった。佐藤雅美、泡坂妻夫、宇江佐真理、南原幹雄がそうで、南...

松本清張  『張込み』  の読書感想。

松本清張  『張込み』  新潮文庫この歳にして、初めての松本清張。傑作短編集第5集なんですが、なんでこんな中途半端な第5集を選んだかと云うと、この本に「鬼畜」が選ばれているから。子供の頃、岩下志麻と緒形拳による本編ドラマを観て、強烈にショックを受けたんですね。なんと怖い話なんだ、と思っていたんですが、それが松本清張の作品だと知ったのは大人になってから。意外と松本清張の古本は散逸していて、ようやく見...

天井桟敷友の会  『歌舞伎おもしろ雑学』  の読書感想。

天井桟敷友の会  『歌舞伎おもしろ雑学』  大陸文庫92年刊行の本だからもう古本屋くらいでしか見つけられない一冊。13年前の本だから、勘三郎は勘九郎なのはしょうが無いとして、その子が子役で「かわいらしい」とは、時代を感じさせる。そもそも、ほとんどの子役はかわいいものであり、才能とは関係ないと思うのだが。まぁ、歌舞伎界にはおべんちゃらを言わないとイケないのだろうが、歯の浮くような歌舞伎賛歌で埋められ...

池宮彰一郎  『四十七人目の浪士』  の読書感想。

池宮彰一郎  『四十七人目の浪士』  新潮文庫角川文庫版では「最後の忠臣蔵」として販売中の本書。なみだ滂沱の短編連作4編。久々の池宮さんですが、硬質だけど流麗な文体が美しく、悲劇忠臣蔵にはぴったり。吉良家討入りには見事参加したが、大石内蔵助の「たっての頼み」に応えるべく、ひとり討ち入り後に消えた寺坂吉右衛門が主人公。討ち入り後から品川宿を抜けるまでを描いた「仕舞始」。赤穂藩士遺族たちの面倒を見るた...

井上ひさし  『不忠臣蔵』  の読書感想。

井上ひさし  『不忠臣蔵』  集英社文庫結論としては、疲れる読書。  討入りに参加できなかった19人の赤穂浪士(赤穂義士ではない)を描いた吉川英治文学賞受賞作だが、ほとんどの短編で「ひとり語り」といった手法を使っており、読みにくいったらありゃしない。綿密に調べ上げられた無名の赤穂浪士の、数々の貴重なエピソードは目も眩むくらいイイのだが、その語り手が独り延々と語り続ける構成が読みにくい。そんな低次元...

貴志祐介  『黒い家』  の読書感想。

貴志祐介  『黒い家』  角川ホラー文庫第4回日本ホラー小説大賞受賞作。貴志氏の「青い炎」に感激して新人期の本書を買ったのだが、感想は如何?全388ページ中、三百ページくらいまではお膳立てといった鈍重さを感じる。ただ、残り百ページ足らずは一気に読ませる展開が続き、中盤まで耐えて読んだ甲斐はある。お膳立てが綿密だからこそ終盤が生きているとも云えるが、カットできる挿話などもあり、もう少し引き締めた構成...

縄田一男 篇  『忠臣蔵コレクション1 本伝篇』  の読書感想。

縄田一男 篇  『忠臣蔵コレクション1 本伝篇』  河出文庫師走と云えば、私にとっては忠臣蔵。(※2005年の年末に書いたモノです。)毎年この季節になると、あれこれと読み出すんですが、去年の今頃は、今回採り上げるアンソロジィの第1巻を読んでいた。と或る老舗古本屋で全4巻まとめて売っていたので、飛びついて買ったのが本書。この第1巻が本伝篇、第2巻が異伝篇、第3・4巻が列伝篇(上下二巻)といった凝りよう。...

「新潮45」編集部  『その時殺しの手が動く』  の読書感想。

「新潮45」編集部  『その時殺しの手が動く』  新潮文庫新潮45編集部による殺人事件ノンフィクション・シリーズ第3弾。ヘドが出るような悲惨な事件が、これでもかと9つ収められている。相変わらず、綿密な取材と正義に立った視点で、事件を洗い出してゆく。9つの話を読み終わって、どの話も疎かに出来ないほど心に残ってしまったが、もっとも不快で怒りを感じているのが、「さいたま実娘拷問殺人事件」だ。実母のようには...

平岩弓枝  『御宿かわせみ8』  の読書感想。

平岩弓枝  『御宿かわせみ8』  文春文庫かわせみシリーズでも最も評価の高い「第8巻」。これは本書があんまりにも良く出来ているので、ネットではどう評価されているのかな、と調べたから判った事。  このかわせみシリーズ、私は今まで散々批判的に書いてきましたが、ここへきて一転、一皮剥けた面白さに変わっています。どうしたんだろう?  その大きな要因は、「捕り物」に拘らなくなった事。今までは、何気ない江戸の...

新井素子  『緑幻想』  の読書感想。

新井素子  『緑幻想』  講談社文庫読者である私の嗜好が変わったのか、著者が変わって無いのか、中学生の時は私の読書観が変わっちまうくらいに感動した「グリーン・レクイエム」でしたが、今回の「緑幻想・グリーン・レクイエム2」には、さっぱり感心できなかった。前回読んだ「チグリスとユーフラテス」でも思ったのだが、もう、私と新井素子とは合わないのかもしれない。  実に、悲しい。緑の髪の毛で葉緑素を産み出して...
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。