バイトの労働条件

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東直己  「悲鳴」  の読書感想。

東直己  「悲鳴」  ハルキ文庫 六百ページを超える大長編ハードボイルド、しかし読み進めるに従って残ページが減っていくのが愛おしい。目茶目茶面白いミステリを読んでいる時だけ味わえる、「いつまでもこの世界を堪能していたい」という独特の欲求。長編でここまで読者を喜ばせるとは、本当に私と東直己の相性はいい。ミステリ作家で新刊チェックしているのは、この東直己と黒川博行、奥田英朗あたり。本書は私にとって十冊...

檜山良昭  「日米血戦」  の読書感想。

檜山良昭  「日米血戦」   日本文芸社最近古本屋巡りが過熱してまして、休日ともなれば愛車を駆って西ひがし。ブックオフ中心に一日4~5軒廻ってます。都心の4~5軒は楽勝だけど、地方の4~5軒は半日掛かる。どの店舗も大きくて、ストックたっぷりだからね。地方ほど思わぬ掘り出し物があるので、私には打ってつけ。最近蒐集しているのが、この檜山良昭。檜山良昭と云えば、「日本本土決戦」や「アメリカ本土決戦」とい...

平岩弓枝  「御宿かわせみ」10  の読書感想。

平岩弓枝  「御宿かわせみ」10  文春文庫 同書第9巻の感想をアップしたのが、2006年5月。本書第10巻はその後しばらくして読んだんですが、面倒臭くなって感想を書かないうちに4年という歳月が流れていました。いやぁ~、時の流れの経つのは速いことよ・・・。「御宿かわせみ」シリーズは江戸期が34巻まで、現在は明治期として3巻まで続いている超大河ドラマ。折角10巻まで読んだんだからと、突然奮起して、4年前に読み終わっ...

桐野夏生  「OUT」上下  の読書感想。

    桐野夏生  「OUT」上下   講談社文庫生活に疲れた、幸薄いパート主婦が4人、東京多摩の食品工場でコンビニ弁当を流れ作業で深夜働いている。4人の主婦の哀しい日々が順々に語られてゆくのだが、登場するどの場所も大体分かる。結構広範囲に多摩北部が描かれるのだが、むかし馴染んだ場所なので懐かしいほど分かる。実際は、小説で描かれるほど殺伐とした地域ではなく、玉川上水や五日市街道や新青梅街道を横線と...

藤沢周平  「海鳴り」 上下  の読書感想。

    藤沢周平  「海鳴り」上下   文春文庫上巻前半では、「こりゃ藤沢作品としては中の下だな・・・」と早合点してしまった。ところがどうだろう、上巻中途から読む手が止まらない。もうちょっと読もう、もうちょっとだけ・・・と読む手が止められないのだ。しかも私としては滅多にしない、結末が知りたいばかりに飛ばし読みまでしてしまった。もちろんキッチリと、そのあと全ページを読み直したのだが、これは楽しい読書...

有吉佐和子  「紀ノ川」  の読書感想。

  有吉佐和子  「紀ノ川」  新潮文庫和歌山県北部を流れる紀ノ川。その流域に住む大地主四代の女系による大河ドラマ。こういったものって、粗筋だけ読むと「面白いの?」と思っていたのだが、どうしてどうして、流石に題名だけは聞き知っていただけの事はあった。ラストでは祖母となる若き頃の娘とその祖母から話はスタート、時代は明治初期。娘は川下の、格下ながら新興著しい地主に嫁いでゆく。明治時代の大地主たちの生態...

杉本章子  「東京新大橋雨中図」  の読書感想。

  杉本章子  「東京新大橋雨中図」  文春文庫私の住む街だけなのかも知れぬが、杉本章子の文庫本が新刊書店では不思議と売っていない。文春文庫はどの書店でも、そこそこの売り場を確保しているのだが、これほど面白い、まったく驚いてしまった面白い小説である杉本章子なのに、今は何があったのか、一冊も置いてない。アマゾンでは普通に売っているので、絶版にはなっていない様子。近頃の新刊書店は、どこでも経営が厳しい...
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