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白石文郎  『僕というベクトル』(上下)  の読書感想。

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白石文郎  『僕というベクトル』(上下)  白石文郎  『僕というベクトル』(上下)

白石文郎  『僕というベクトル』(上下)  光文社文庫


悪い奴が主人公という小説はままあると思うけど、
悪いだけでなくイヤな奴でもある主人公って、少ないと思う。
結局こいつがやっている事って、最低なクズなんだけど、
ほんとに自己中心的で独善的な思考と行動が淡々と語られてゆく。
しかも上下千百ページを超える一大純文学。

しかし、なんです。
面白い。

この腐った野郎がどこへ落ちてゆくのか、次には何をしでかすのか
気になってしょうが無い。
周りの善意の人が彼の行動に引き釣られてゆき、それは逆にリアリティがある。

転職によって大手学習塾の講師をしている主人公は三十歳。
かなりルックスがいい様で、格好いい男のモノの見方ってこうなのか、と
変な事が判る。
女性をモノとしてしか見ておらず、塾の先生とは仮の姿で、
アウトローな生活が綴られてゆく。

ご存知白石一郎氏には、双子の男子がいまして、兄が白石一文、
弟がこの白石文郎。
三人揃って稀有な小説家に成り得たという、奇跡のような家族。
兄一文の小説を読んだ時は、完璧に氏の才能に感銘受けまくりだったが、
この弟文郎の才能も脱帽もの。
文郎氏の方が純文学性と退廃色が濃く、片方が気に入ればもう片方も
気にいると思う。

千百ページ余もあったが、終盤では小説が終ってゆくのが寂しく、
いつまでもこのムカツク主人公の話を読んでいたい、と感じてしまった。


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