バイトの労働条件

海音寺潮五郎  『蒙古来たる』(上下)  の読書感想。

海音寺潮五郎  『蒙古来たる』(上下)  文春文庫

海音寺潮五郎  『蒙古来たる』(上下)  文春文庫


鎌倉時代の元寇を基本とした伝奇小説。
北条時宗もしっかり活躍するのだが、
基本は聞いた事もない(架空?の)人物が大暗躍。
それでいて元寇の流れはしっかり掴めるから、
大法螺奇想天外ストーリーでもない。

されば面白かったか、と問われれば難しい質問。
文春版では分厚い上下二巻、古本の角川版では薄い本で全四巻。
海音寺の大長編を読みきったぁ、という海音寺ファンとしては
一仕事終えた達成感は得られるが、海音寺にも元寇にも
興味がない人には不向きでしょう。

そもそも元寇って、物凄いドラマなんだけれど、
なぜか古過ぎて作品になりにくい。
ただし元寇を描いた作品としては、一番手に登場してくる本なので、
戦国時代にも江戸時代にも明治維新にも飽きた人には面白い、かも。

この元寇後、参戦奮闘した御家人たちは強大な敵を追い払ったにも関わらず、
それに見合った褒美を貰えない。
やるせない憤懣が渦巻く中、幕府打倒に向かって行くのですが、
なんとなく現代にも通じるような話で、歴史は繰り返すんじゃないか思いませんか?
  
ワーキングプアやパート労働、きつい仕事を現場でこなしている人は報われない。

既得権益に胡坐をかいてたり大した能力もない正社員が、
何倍もの褒美を貰い続けている。
あんまりな状態が続くと、歴史は動きそうな気がします。


++ 本・読書blog ++←1ポチ、よろしくお願い致します。(o_ _)o
関連記事
スポンサーサイト
海音寺潮五郎文春文庫

Comments 0

Leave a reply