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永井泰宇  『39』  の読書感想。

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永井泰宇  『39』  角川文庫

永井泰宇  『39』  角川文庫


永井泰宇氏は初めて読んだ作家。
永井豪の実兄という先入観だけで、本書をドタバタっぽいものと想像して
読み初めてたので、驚いた。

ちなみに永井豪の漫画は好きで無い。
あの雑なタッチがどうにも好きくなれず、彼の作品群が
一時代を築いた事に、時代の違いを感じる。

それはさて置き、先入観を持って読み始めたが、これが驚きのサプライズ。
現在2007年でも十分問題として残っている刑法三十九条について
シリアスに迫った法廷モノだが、受け狙い?と思って読み始めたが、
飛んでもない秀作だ。

あるささやかな幸せを育む妊婦を持つ若夫婦が、残酷非道に殺害される。
犯人は意外と直ぐに捕まり、精神鑑定の結果、多重人格と診断される。
こういう場合、刑法三十九条が働き、罪人から病人と変わる。
罪人だろうが病人だろうが、してしまった罪には変わりが無いと
思うのだが、法律ではそうはいかない。

普通に考えることが、普通に通用しないこのギャップ。
少年法と併せて、デリケートな問題だが、私は罪は罪として
しっかり重く罰して欲しいと考えています。

もちろん冤罪という恐ろしい過ちが多くあったので、これが起こらないように
多層的に審理を徹底することは重要ですが、どっからどう見ても
犯人が断定できるケース、犯人が精神的に問題があったとか、未成年であったとか、
そういった諸事情で全てが根底からひっくり返る現状は、おかしいと考えます。

本書ではまさにそこを突いてくる後半がハラハラドキドキで、
唸らせる展開と結末が待っています。
ナゼこのような犯罪を犯したのか、犯人の気持ちが痛く突き刺さってくる。
ネタバレになるので上手に説明できないんですが、この多重人格に違和感を
感じる鑑定士の雲を掴むような追求が読み応えがあります。

早速本書続編「フラッシュバック39」を早速購入。
すっかり永井泰宇氏を見直した次第です。


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