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藤沢周平  『橋ものがたり』  の読書感想。

藤沢周平
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藤沢周平  『橋ものがたり』  新潮文庫

藤沢周平  『橋ものがたり』  新潮文庫


江戸の様々な「橋」を舞台に、庶民の悲喜こもごもを描いた市井モノの傑作。
全十篇、約330ページなので、一篇一篇が読み易く、それでいて
心憎いドラマがこれでもかと詰め込まれている。

十篇のどれかには必ず涙腺を攻撃される作品が、あなたにもあるはず。
新幹線で数時間、必ず退屈しないで過ごしたい、なんて人に最適な一冊。

わたくしお得意な「ケチ」を強いてつけるとするならば、この作品集には
ある共通事項がある、それは。

主人公や関連する男女が、謎深き人であるパターンが多い。
私なんて、謎のある人は嫌で、その人の過去や秘密を根掘り葉掘り
尋ねてしまう性質(たち)なんですが、ここに出てくる男女はそれを
ぐっと堪えてしまう。

相手の過去や秘密を無理強いに調べてしまうと、
今の幸せが去ってしまう、と思うのでしょうか。
もう、そう思えてしまうってだけで、
不幸な未来が垣間見えてしまってるんですけど。

結末はどれもこれも感動的。
こりゃどうにも駄目だ、と暗く読み進めていても、我らが主人公様は
そう来るか、なんて泣かせる結末がくる。
やっぱり市井モノはこうでなくっちゃね、てな具合に心底嬉しくなって
次の短篇に手が伸びる。

橋を舞台にしつつも、各作品の登場人物や設定が全て異なり、
橋の使い方や活かし方が実にうまい。

周平作品のベストに挙げる人がいるのも、大いに頷ける。
うんうん。


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