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山本一力  「あかね空」  の読書感想。

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山本一力  「あかね空」  文春文庫

山本一力  「あかね空」  文春文庫


何度も何度も目頭が熱くなる人情時代小説、町人もの。
第126回直木賞受賞作だけあって、多くの人がこの作品の素晴らしさを
喧伝していることでしょう。
もちろん既読の方も多く、いまさら何を、とお思いでしょうから、
今回は私ならではの見方でひとつ。

現代人からしてみれば「迷信」ほどバカバカしいものはない。
そうはいっても、正月早々ケチがついただの、初夢は何だったの、
しっかり気にしているのがバカらしいが、本書で登場してくる主人公の妻
おふみが迷信な人。
こういう人はお婆ちゃん、と決まっているが、そこは江戸時代。
おふみは若い時から迷信深く、それが物語りや子育てに大きく影響してしまう。

迷信による思い込みが多くの人を不幸にし、人々の一生を
大きく歪めているとも読み取れる。

好き合って一緒になった若き豆腐職人とおふみ。
長屋の片隅で京仕込みの豆腐を、必死になってお江戸の下町で売ってゆく。

そんな二人に待望の長男が生まれ、長男背負って
必死の得意先周りを続けるおふみ。
ここらへんまでは苦労はあっても順風満帆、ふとしたことから
厄介な切っ掛けが出てくる。
長男を不慮の事故で生死を彷徨わせたおふみは、
神様に願掛けをしてしまう。

現代の我々なら、そんなお願い、したはなから忘れてしまうが、
昔の人はそうはいかない。
願いが叶おうが叶うまいが、願掛けは守る。
この願掛けの内容が、生涯、次男長女の子育てに影響してゆく。
  
昔の人は長男を大切にした。
豆腐職人永吉(おふにのおっと)は、次男ゆえに奉公に出されて苦労した人だけに、
次男も長女も平等に育てようとするが、おふみは女の一念、かたくなに
願掛けを守らないと不幸に襲われると思い込む。
はあ、ばかばかしいが、昔の人はほとんどがそうだったんだろうなあ。
そう読み込まさせる技量が山本一力にはあり、その旨さが
本書のストーリーを面白くさせている。


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