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二ノ宮知子  「のだめカンタービレ」第20巻  の読書感想。

漫画
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二ノ宮知子  「のだめカンタービレ」第20巻  講談社コミックスKISS

二ノ宮知子  「のだめカンタービレ」第20巻  講談社コミックスKISS


フランスのコンセルヴァトワールも日が経ち、のだめをはじめ
多くの仲間たちは岐路に差し掛かる。
遊んでいた者、迷っていた者、練習を続けていた者。
時間はそれぞれに公平に、結果が出せるものも出せないものも、
無情に訪れる。

一歩先をゆく仲間たちのコンクールに刺激を受けるのだめ。
今までのおちゃらけた雰囲気は薄れ、ようやく音楽と格闘する
若き音楽家が描かれだす。

ここんところ作品として停滞感があったが、本巻で
何か猛烈な志向性が感じられる。
海の向こうで音楽に情熱を賭ける若者を、ひしひしと伝えており、
これは良くなって来た。

禁じ手でさへあった、音楽論や玄人受けする楽曲への考察も語られだしており、
もう「のだめ」はミーハーなクラシック初心者は度外視しだしているのかもしれない。
  
そもそも音楽の真理を追究したクラシックは、万人に理解されなくても良いモノかも知れない。
真剣にその功績と真髄を感じたい者だけが愛好しているものなのかもしれない。

それが商業ソースが絡んでくるから厄介なこととなり、音楽家も作曲家も
「食えてナンボ」という矛盾した現実と戦わなければならない。
しかし、商業的には万人に愛されるケースもたまには必要だろうが、
本質は音楽の求道者しか音楽の真理は掴み取れない。
特に若い頃に猛勉強猛練習を重ね、徹底した修行がなければ、
後年の大成は成し難い。

作者二ノ宮知子もそんな重大事に気付き、ようやく「のだめ」を
お笑いカンタービレからシリアス青春群像に変貌させようとしているのかもしれない。
作者が持つ得意なお笑いセンスはうまくカムフラージュしつつ、
若き音楽家たちの悪戦苦闘も、これからどんどん描いていって欲しい。
久々に良い出来に感じたので、久々に感想も書きたくなった。
良くなってきた!

千秋が作中で、のだめが協奏曲を千秋と競演することで満足感を得て
「終わってしまう」ことを恐れている描写が出てくる。
これはこの作品の指針を表していると思う。

作者自身、のだめ&千秋のコンチェルト競演は大団演のフィナーレを飾るものと
目指してきたが、ここまで成長して来た2人と作品を、ありきたりな結末で
終わらせるのが惜しくなってきたのではあるまいか?
漫画商売から見ても、今じゃ押しも押されぬ大ドル箱。
シリアス路線をうまく取り入れ、クラシック界の暗部や旧弊を絡み合わせれば、
相当深い作品に出来るんじゃ無いだろうか。
それくらいのことを、この人は考えていると思う。


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