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乙川優三郎  「武家用心集」  の読書感想。

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乙川優三郎  「武家用心集」  集英社文庫

乙川優三郎  「武家用心集」   集英社文庫


先の読める小説ほど面白味に欠ける物は無いが、本書はその逆をゆく先の
読めない話ばかり。百石未満の下級武家ばかりの短篇八編。

平穏な武家に、突如災厄が降りかかる。
非常時に人はどう対処するか、どう動いたかで
その先が微妙に変わってゆく。

その先というのが、決してハッピーエンドでもない。
そこがピリリとしていて、現実に即しているし、受け入れざるをえない結末に、
主人公の気持ちと自分の実生活を重ね合わせて、感慨に耽る。
実に読み応えがある。

表題にも「用心」とあるように、全編災厄が訪れる。
さすがに「武家」だけあって、斬った張ったが出てくるのは現代と異なるし、
武家の女が夫次第でいとも簡単に人生が転変してしまうのは悲しいが、
人生なんてちょっとした行き違いであっという間に将来が崩れてしまう、
なんて現代でも通じているかも。

三十~四十ページほどの好短篇ばかりながら、読み応えのある三百ページ。
武家世話物で、ひとつ味わい深いものをご所望なら、これは良いです。


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