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よしながふみ  「大奥」  の読書感想。

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よしながふみ  「大奥」  白泉社ジェッツコミックス


※2010年10月に読書感想メルマガ発行したモノです。


「よしながふみ」をご存知だろうか?
今般実写映画「大奥」がロードショウされるにあたり、
急速に本書も脚光を浴びているが、従前より彼女の才能を
愉しんでいた読者からすればチャンチャラ可笑しい話に過ぎない。

私も、彼女の草創期から知っているわけでなく、
前作「フラワー・オブ・ライフ」が素晴らしい作品と聞いて読み、
その驚異の創作力に驚いて、彼女の過去の作品を(BL系を除いて)
遡ってむさぼり読んだ。

彼女は永らくBL系の旗手として活躍した人のようで、
その秘技は連載作「きのう何食べた?」にも活かされており、
長年酸いも甘いも培ってきた人だけがサラリと書ける稀有な筆致となっている。

江戸時代、男だけが罹る赤面疱瘡という伝染病により、
男子が四分の一に激減するという事象が起こる。

あくまでベースは「もし男性人口が激減した江戸時代があったとしたら?」
というSFなのだが、才女だけあって綿密な時代考証や歴史疑義を
見事に織り込んで、徳川将軍家の歴々を大河ドラマ張りに活写してゆく。

将軍や大名など歴史事実で男だった人物達は全て「女」、正妻や側室など
大奥のをはじめ歴史では女だった役割が全て「男」として、逆転の現象で
ドラマは進んでゆく。

しかしこれが読み進めれば進むほど、不思議と違和感が無くなってゆく。

私も随分永く歴史・時代小説を読んできて、男と女の観念が
固定化されてきたろうと思っていたが、こうまで自分の読解力に
柔軟性があったとは嬉しくなってくる。

男と女が逆転していても、それぞれはみな人間。
人間が織り成すドラマは、たとえそれが男女逆でも自然と
落ち着くべきところに落ち着いてくる。

ある意味、女が生んだ児こそマコトの実子であり、
どこぞの間男の種かもしれない児を実子と思い込んで
育てている現代より確実なのかもしれない。
読んで考えれば考えるほど、この逆転劇は深い意味が隠されているようで、
もう漫画の粋は完全に超越している。

吉宗編から始まった本書だが、もしかしたら吉宗一代で完結させる
腹積もりで始まったのかもしれない。しかし、その余りにも独創的な着想、
それでいて読者を納得させる裏付け、そして感動せずにいられないドラマ性。
素晴らしい出来具合に物語は家光編に遡り、家綱編、綱吉編、
家宣編(第6巻)と時代は下ってゆく。

今後の展開は大いに楽しみだ。
十一代将軍家斉は五十人以上の子供を作ったと言われるので、
これを一人の女性が成したとするのはかなり無理が起こるだろう。
更に幕末では、皇女和宮と天璋院の数々の確執や和解が
めくるめく展開へと広がるだろう。

また、最後の将軍、慶喜。
幕府崩壊と大奥の崩壊を描く様は、想像しただけでも圧巻で、
この作品は間違いなく「よしながふみ」漫画の最高傑作になることだろう。



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