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綱淵謙錠  「聞いて極楽」  の読書感想。

綱淵謙錠
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綱淵謙錠  「聞いて極楽」  文春文庫

綱淵謙錠  「聞いて極楽」  文春文庫


実は本書を読んだのは二度目。
私は滅多に本を二度読まないのだが、この本は数年前に読み、
その感想を書こうと思っているうちに忘れ、いざ書こうと
思ってたら内容も忘れた。

パラパラと読めば思い出すだろうと読み返してみると、
ほんとに忘れている。しかし面白い。結局全部読み直した。

見開き2ページに一話が載っており、それが全百話で二百ページ余。
戦国期から明治初期までの埋もれたエピソードが掘り出されており、
時間の合間合間に読むには打ってつけの面白さ。

大きな書店の片隅に、文庫目録と並んで「新刊のお知らせ」
という小冊子を見た事ない?

そこに一ヶ月一話のペースで百ヶ月、実に8年4ヶ月に
亘って連載されていたものを、時代順に再構成して
纏められたのが本書だそうだ。

「聞いて極楽」というのは、いろは歌(関東)の
「き」=「聞いて極楽、見て地獄」から採ったもので、
表と裏では随分違うことを指す。

史実の表舞台と、その裏とではこうも違うのかと
気付かせる名掌編が多い。

綱淵謙錠の文春文庫は十冊前後出ているが、
古本屋でも見かけることが少ない。

見つけたら迷わず買うが、ベストセラーに
なった訳でもないだけに、
出回っている量も多くない。

こういった「いい仕事」をした本が、
もっと浮かばれるべきだと思う。


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