バイトの労働条件

真保裕一 「連鎖」 の読書感想。

真保裕一 「連鎖」 講談社文庫

真保裕一 「連鎖」 講談社文庫


今こそ本書のテーマ「放射能汚染食物」で新作が出て欲しい、
小役人シリーズ第1作。

江戸川乱歩賞受賞作(第37回)、単行本1991年初版。

1991年初版から解るように、放射能と言っても日本の原発事故でなく、
チェルノブイリ原発事故を採っている。

チェルノブイリから汚染された東欧の食品を、すり替えや積戻し、
横流しなど様々なテクニックを駆使して格安で仕入れ、
そこから利益を貪ろうとする業者達。

それを告発した雑誌記者は謎の自殺未遂を遂げ、友人?の主人公は
元食品Gメンということもあって捜査(内偵)に乗り出す。

多くの登場人物が十人十色の思惑で動くので、
それが想定外に連鎖してしまう。

だが、ミステリとしての仕掛けを盛り込みすぎ。
汚染食品の密輸入の構造や薀蓄は読み応えあるが、
主人公は友人の妻と不倫関係だった裏目があったり、
途中から活躍する保険調査員といい雰囲気になったりと、
ネタを作りつつどっちつかずで終わるのも残念。

「奪取」や「ホワイトアウト」が代表作なのですが、
本書が文庫第1作なので、読みました。

約400ページですが読破には、たっぷり時間が掛かり、
お腹いっぱいといった気分です。



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真保裕一講談社文庫

Comments 2

タケゾウ

2つのものを絡めた構想

≪汚染食品の密輸入の構造や薀蓄は読み応えあるが、
主人公は友人の妻と不倫関係だった裏目があったり、
途中から活躍する保険調査員といい雰囲気になったりと、
ネタを作りつつどっちつかずで終わるのも残念。≫

 汚染食品の密輸入と個人の人間模様を盛り込むことでありきたりな内容から、一皮剥けた内容になようで書評を見て面白そうだと思いましたが、最後の「どっちつかずで残念」と書いてあってそうなのかな?と少し残念に思いました。
 一度機会があったら読んでみたいです!

2013-01-08 (Tue)  | EDIT | REPLY |   
randokudokusyo">

randokudokusyo

Re: 2つのものを絡めた構想

どうせ真保を読むなら、代表作の方から読めばよかったと、
自分は思っております。
面白くないとまでは言い切れないが、もっと良い物がこの著者は
書けるだろうに、と感じたからです。

2013-02-09 (Sat)  | EDIT | randokudokusyoさん">REPLY |   

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