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大島一洋 「芸術とスキャンダルの間」 の読書感想。

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大島一洋 「芸術とスキャンダルの間」 講談社現代新書

大島一洋 「芸術とスキャンダルの間」 講談社現代新書


ミステリ小説に、犯罪モノがありまして、
犯罪モノの中に、芸術・美術品コーナーがあります。

高価な絵画骨董が盗まれて云々、という話もありますが、
私は贋作モノが好きです。ピカレスク視点に立って、
いかに、贋作を金持ちに売りつけ、逃げ切るか。

贋作製作者側と、購入者、そして鑑定家との闘いです。
そんなミステリになるような話が、実際にもあることが、
本書を読めば愉しめます。

古来贋作の歴史は古く、
「これくらいの絵だったら、俺だって書いてみせらぁ」
と、思った技術者は多かったのでしょう。

無から本物を創造することは出来なくても、
完璧に複製品を造ることは出来る、
そんな人はいるものです。

それでいて贋作者は、どこかに複製品だけにあらず、
自分だけの足跡を敢えて、贋作に残したがるもので、
それが、真贋の見極めとなってしまいます。

本書は第一部贋作編(全9章)、第二部盗難・裁判編(全5章)と
エピソードたっぷり。

その他にも、コラムが13話も挿入されて、高尚な芸術界には
これでもかこれでもか、とばかりに金の亡者が蠢いていて楽しい♪

著者の他の著作を読もうと検索したが、
2006年初版の本作しかヒットしない。

こういう面白い本はどんどん出して欲しい。


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