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神坂次郎 「秘伝洩らすべし」 の読書感想。

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神坂次郎 「秘伝洩らすべし」 河出文庫

神坂次郎 「秘伝洩らすべし」 河出文庫


灰汁(あく)の強過ぎる文体。
陸軍の航空兵から様々な職業、建築現場の監督なども経て作家になっていった
珍しい経歴の人だ。

意外と古本屋には出回っており、ほとんどが歴史小説だ。
ただし織田信長とか坂本竜馬といったメジャーでなく、
故郷の和歌山県モノや無名の人々を採り上げ続けた孤高の精神。

本書は4作の短中篇集。
「乞食はんの芋虫」「南蛮又九郎の飛行」「掌の中の顔」「秘伝」

「乞食」「南蛮」は合わなかったが、
後半の「掌の中の顔」「秘伝」は良かった。

「掌の中の顔」は超能力を持った男の話。
倒木で頭を打ち、男の機能が無くなった代わりに、超能力を得る。
その超能力とは、手で触れるだけでモノの経緯が思い浮かんでくる。
切り株に触れれば、どんな状況で切り倒されたか。

妊婦の腹を撫でれば、情交を交わした男とのドラマが。
この力を使ってどんどん出世してやる!と意気込む男はどうなっちゃうの?
それをガチガチの時代小説の枠組みで、淡々と描いているのがクール。

「秘伝」は、芸術のまやかしに復讐する話。
茶匠の下僕として虐げられるが、近江伊吹山で金鉱を発見する。
それから三十年後、大金持ちに伸し上がった男は、貧乏公家を
カネで仲間に引き摺り込む。

腐っても公家というスポークスマンを手に入れた男は、
莫大なカネと突飛なアイデアで、茶匠の地位と名声を築いていく・・・のだが・・・。

著者の文体、特異な漢字や意訳な読みが、今で言う中二病。
このクセとアクの強過ぎる懲り方に、嫌気がささなかったら
神坂次郎という新しい世界が開けてゆく。


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