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中沢けい 「楽隊のうさぎ」 の読書感想。

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中沢けい 「楽隊のうさぎ」 新潮文庫

中沢けい 「楽隊のうさぎ」 新潮文庫


舞台は、中学の吹奏楽部。
小学生時代は、いじめられっ子だったので、
うさぎのように怯えた心を持った少年が主人公。

中学生になって、吹奏楽部(ブラス)に入り、
パーカッション(打楽器)を担当。

ブラスの練習に、明け暮れる毎日を送る日々によって、
いつしか心も強くなり、昔のいじめっ子連中の仕業にも
毅然と、対抗できるようになってゆく。

私は、小中高とブラスにいなかったので、
あの独特な練習漬けの学生生活を、知らないんですが、
実に、よく描かれている。

自分が中学校でブラスに入っていたら、きっとこんなブラス生活を
送ったのだろうな、と思えてしまうほど丹念に描かれている。

また、実際の中学生生活は音楽だけでもない。
家に帰ると母親はうるさく、父親の仕事の影響も子供に波及してくる。

勉強のこと、特に成績の上下についてあまり描かれていないのが
リアリティを感じなかったが、これはきっと著者の頭が元々よく、
ブラスを続けながらも、勉強を軽々とこなしたか、
親が勉強について、あまりうるさくなかったからだろう。

しかし、全国大会を目指すブラスは厳しそうだね。
音楽を楽しむ前の、音楽をまずはきちんと仕上げることに重きを置く。

音楽、合奏とは上限の無い世界で、完成度を求め出したらキリがない。
それでいて音楽は楽しむもの、という考えも並立し、その兼ね合いが
実に難しい。

全国大会を目指すブラスは、音楽の完成を究極とするため、
ギリギリまで、ストイックな追求に走ってしまう。

そんな断片もうまく描けており、自分が中学ブラスに入っていたら、
高校以上は音楽を選択しなかっただろう、しなくて良かったと感じてしまった。


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