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藤沢周平 「獄医立花登手控え」全4巻 の読書感想。

藤沢周平
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藤沢周平 「獄医立花登手控え」全4巻 講談社文庫


物語設定は江戸中期、蘭学が盛んになりだした頃。
小伝馬町牢屋敷の獄医(牢医者)を叔父の代わりに
務め始める青年が主人公。

叔父は田舎で天才と謳われたが、今じゃ町医者の飲んだくれで、
人使いの荒い妻と放埓な娘がいる。

そんな町医者一家に居候してきた青年だが、
ただ飯は喰わせないと、牢医者として泊り込みさせられたり、
代診したり、庭掃除から薪割りまで大忙し。

ブツブツ言いつつ、青年の江戸暮らしは進んでゆく。

このシリーズは実によく出来ているし、面白い。
田舎青年の上京物語がベースになっているし、
ホームドラマ要素もある。しかしあくまで本筋は獄医。

そこから犯罪の端緒にストーリーは展開し、捕り物となってゆく。

一介の医者が、捕り物に巻き込まれてゆく流れは自然だし、
捜査に専念できない苛立ちも、よく伝わってくる。

獄医だからこそ知りえる情報があるし、医者だからと
ポロリと本音を話してしまう囚人もいる。

一編が4~50ページという中に、百ページ相当の
濃密な展開が詰め込まれている。

取り分け興奮するのが捕り物シーン。
獄医だから帯刀できないかわりに、柔術(柔道)の達人なのだ。

獄医に町医者、それに叔母の指図で庭仕事や薪割りと
大忙しなのだが、そんな合間を縫って道場で柔術の稽古を
欠かさない。

ここで知り合った柔術家の仲間が、捕り物では重要な役割を
果たすし、仲間から派生したサイド・ストーリーもあって、
シリーズに幅を持たせてくれる。

多くの感想で言われるように、全4巻で終わったのは惜しい限り。
主人公が大阪に修行に出掛ける直前でシリーズは終わるのだが、
彼の大阪編や、結婚後の話なども是非読みたかった。

藤沢周平は、やっぱり面白い。


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