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池波正太郎  『鬼平犯科帖5』 の読書感想。

池波正太郎
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池波正太郎  『鬼平犯科帖5』

池波正太郎  『鬼平犯科帖5』  文春文庫

これほど盗賊を味わい深く描き出す作家はいないでしょう。
なんだか鬼平を読んでいると、「おつとめ稼業(泥棒の事)」も素敵に思えてくる。
本編も第5集となり、ますます鬼平の剣が光る。
  
現代では戸建住宅なんて、大体の間取りが決まっていて、
どこの家でも大方の想像がつく。
これはプレハブ住宅という、企画商品が大量生産されていることもあるし、
住宅工法上どこに台所・便所・リビングなどを配置すれば快適に暮らせるか
研究され尽くしているゆえでもあろう。
  
ところが江戸時代の、しかも商家ともなると、増設に増設を重ね、今では
全く見られない「離れ」や「蔵」なども擁していると、一軒一軒の間取りは
一向に異なってくる。
そこで、盗賊しようとする屋敷の「間取り図」が重要になってくる。
「深川・千鳥橋」では、そんな間取り図を永年作り続け、
盗賊集団に流してきた「間取りの万三」が主人公。
半年の命という余生を、好きな女と安穏と暮らすべく、万三は最後の間取り図を
盗賊に売ろうとするが...。
  
「お宿かわせみ」も「鬼平犯科帳」も一見交錯しない二つのエピソードが
終盤で終結してゆくパターンは似ている。
しかし「かわせみ」は前半は前半はなんてことないエピソードが描かれ、
それが犯人探しの核になって行く。
  
ところが「鬼平」では、堂々と冒頭から盗賊や悪人が描き出される。
どちらが面白いと思います?
  
一見、「かわせみ」の方が謎解きが楽しめるように感じますが、
結局、こいつらが犯人じゃぁねぇのか、という気持ちで読んでいってしまう。
ところが「鬼平」では、悪い奴等の悪事の進行が、
今か今かと鬼平が捕り物できるかどうかに、ワクワクさせられる。
しかもギリギリのところまで、どっちに転ぶか判らないように描かれていくのだ。
多くの「鬼平」ファンがいる事に、深く納得してしまう。


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